カテゴリー
その他 新生代

クジラの年齢の調べ方

クジラの年齢はどうやって調べるか知っていますか?
クジラは大きく分けて、「ヒゲクジラ」と「ハクジラ」の2種類があります。

ハクジラ亜目の小型種にあたる「イルカ」

ヒゲクジラの仲間の年齢は、耳垢で調べることが出来るのです!
ヒゲクジラは、暖かい海と寒い海とを回遊していて、耳垢に1年ごとに
明暗の層ができるため、その層を調べると年齢がわかります。

一方のハクジラは、歯で年齢が分かるのです。
歯を輪切りにすると断面に木の年輪の様な縞模様があり、
この縞模様から年齢を推定します。

ハ(歯)クジラには歯が、ヒゲ(髭)クジラには歯の変わりに
歯茎が変化した髭が存在します。

ヒゲクジラは、14種あるのに対して、ハクジラは60種以上もあります。
ヒゲクジラの代表種は、現生最大種のシロナガスクジラです。
ハクジラにくらべて、頭部が大型化する傾向にあります。

一方、ハクジラの大半はイルカが占めています。
イルカは分類学的にはクジラのグループに属しています。
ハクジラ亜目の小型の種を、慣習的にイルカと呼んでいるのです。

カテゴリー
その他

世界の化石産地【リバースレー哺乳類化石地域(Riversleigh Fossil Fields)】

・オーストラリア・クイーズランド州北西部にある哺乳類化石発掘地域です。

・南オーストラリア州南東部のナラコートとともに1994年、
世界自然遺産に登録されました。
・26個の鐘乳洞(洞窟)で、約20万年前〜50万年前の動物の化石が多数発見されています。

・この地域は約2億年前〜2千年前は石灰石で形成されていました。
その後、海面が低くなって海面上に浮上し地下水が石灰石を浸食して洞窟が誕生した
ようです。(鐘乳洞とは石灰岩が地表水や地下水によって浸食されてできた洞窟です)

・発掘される化石は石灰岩層のなかでよい状態で保存されており、
生物の進化の過程をしる貴重な手がかりとなっています。
https://www.kaseki7.info/c/wp-admin/post-new.php#edit_timestamp
・オーストラリア最多の哺乳類化石発掘地であり世界で最も重要な化石埋蔵地の一つです。
・コアラやウォンバトの祖先との祖先とされているディプロトドンやフクロライオン、
カモノハシなど多数みつかっています。

カテゴリー
その他

世界の化石産地【カルー盆地(karoo Basin)】

・南アフリカの中央に40万k㎡にわたり海抜1500m以上に広がってる乾燥した盆地です。
・カルー(Karoo)とは、南アフリカ先祖のコイ族の言葉で「乾燥した土地」の意味です。

・古生代後期〜中生代前期の陸上に堆積してできた地層で4層に分けられます。
・4層はペルム紀氷河期で始まり火山活動期で終わっています。

・カルー盆地にはPT境界層がありこの時代を生きた生物の化石が多く発見されています。
(P-T境界とは古生代と中生代の境目にあたる地質年代区分用語で、
史上最大級の大量絶滅が発生した時をさします。)

・リストロサウルス、ゴルゴノブス、ディイクトドン、リカエノプラス
などの化石が発見されています。

・P-T境界の大量絶滅を調べるうえでカルー盆地(化石)が調査されることがあります。
・最近ではカルー盆地がシェールガスの開発地として注目されています。
(シェールガスは頁岩【shale】(堆積岩の一種)層から採れる天然ガスです。)

カテゴリー
その他

世界の化石産地【マンゴ国立公園(Mungo National Park)】

・オーストラリア、ニューサウス・ウェールズ州西部の
約4億年前の湖底が剥き出しになった砂漠地帯です。

・世界遺産「ウィランドラ湖群地域内」(WillandraLakesRegion)の一部です。
・2005年、氷河期(約2万年前)の人類の足跡が457個発見され話題になりました。

・1ヶ所からみつかった足跡数としては最多で、オーストラリア最古といわれています。
・足跡は13㎝程度の子供と思われるものから30㎝のものまであり、
推定身長が2mぐらいの人が時速20㎞程度で走った形跡もみられたようです。

・この大きな足跡は「ヨーウィー」(Yowie)のものではないかと、
地元ミステリー好きの間で噂にもなったようです。
(ヨーウィとは先住民アボリジニ達の間で語り継がれている謎の生物です)

オスのエミュー

・人の足跡の他、大型鳥類のエミューやカンガルーの足跡も発見されています。
・石器に古代の炉辺や貝塚なども発見されていて、
人類がオーストラリア大陸で生活し始めた太古の様子がうかがえます。
(炉辺とは、囲炉裏のそばのことです。太古とは、
大昔のことで、ここでは約4万年前ごろをさします)

・1968年に火葬された世界最古の女性の骨が発見され、
その後、男性の骨も発見されました。

・調査によって一度は女性の骨は26000年前、男性の骨は62000年前と判定
されましたが、再調査により両遺骨は4000万年前のものとされました。

カテゴリー
その他 中生代

世界の化石産地【イシワラスト国立公園【Ischigualasto Provincial Park)】

・アルゼンチン北西部のサン・ファン(SanJuan)州にある広大な州立公園です。
・イシワラスト州立公園の周囲には珍しい形や色の石が存在します。

・(CanchadeBochas)には恐竜のタマゴと思わせる直径10〜20㎝程の丸い石が転がっています。
・2000年に世界自然遺産に登録されました。

・約2億3000万年前(三畳紀時代)の地層がむき出し状態で広がっています。
・まるで月面世界のようなので現地の人々は「月の谷(VALLEDALUNA)」とよんでいます。

・1986年、約2億2800年前の地層から地球最古の恐竜といわれる「フレングエリサウルス」が発見されました。
・恐竜化石の他、爬虫類の骨や痕跡が数多く発掘されています。

カテゴリー
アンモナイト 中生代

遊色アンモナイトはどうして光る?

アンモナイト中で光るアンモナイトを「遊色アンモナイト」とよびます。
これらはアンモナイト表面にアラゴナイトと呼ばれる層がくっついて化石化しています。
アラゴナイトというのは鉱物の名前で、日本ではあられ石(霰石)ともいいます。

七色に光る遊色アンモナイト

主成分は炭酸カルシウムです。
炭酸カルシウムと聞いて馴染み深いのは、あの黒板に用いるチョークです。
チョークはとても脆く、すぐに削れるでしょう。

炭酸カルシウムは他にも貝殻や鶏の卵の殻、そして石灰岩や大理石の主成分でもあります。
全く同じではないですが、それらと似たような成分で成り立っているのです。
これで光るのですから不思議です。

美しい色に光ります。

アンモナイトが光るには、アラゴナイトという鉱物の層に加えて、
もう一つ「キチン質」とよばれる層が重なりあう必要があります。
「キチン質」というのは、カニやエビなどの甲殻類や、節足動物の
外側の皮と同じような成分でできた層のことです。

アンモナイトの表面では、このキチン質の層とアラゴナイトの層が交互に
重なりあって積み重なっています。

これらの層に光りが当たったとき、異なった層に光がぶつかると、
光のさす方向が変わります。

これを「光の屈折」といいます。

光の屈折でおこる自然現象の例でいうと、虹が一番わかりやすいかもしれません。
突如空に7色のカラーが現れるのも、太陽光と空中の水滴の光の屈折によって
起こる現象です。

カテゴリー
アンモナイト 中生代

イギリス産の虹色アンモナイト

イギリスの代表アンモナイト、カロセラス・ジョンストニ

イギリス産で有名な虹色アンモナイトにカロセラスとフィロセラスがあります。
イギリス虹色アンモナイトを語るうえで、欠かせないのが、時代区分
「ヘッタンジアン」です。

このヘッタジアンに、虹色アンモナイトは現れました。
ヘッタンジアンはジュラ紀の最前期にあたる1億9960万年前から
1億9650万年前の約300万年間の期間です。

ヘッタジアンについてもう少し説明しましょう。
ヘッタジアンに、イングランドのリアス式海外として世界的に有名な
ブルーリアスが生成しました。

ヘッタジアンは、スイスの古生物学者のEugene Renevierによって記載され、
北フランスの街であるHettange-Grandeから名づけられました。

ヘッタジアンといえば、虹色アンモナイトで有名なフィロセラスが
最初に現れた時期としてよく知られています。

寄り添うように化石になったフィロセラス

ヘッタジアンは、イングランドのブルーリアスとの関連性が強く、ブルーリアス
といえば虹色アンモナイトの産地として有名なため、ヘッタジアン=虹色アンモ
ナイトの時代区分という認識が化石コレクターの間では成立しています。

 

平巻きのカロセラスやフィロセラスは、カナダのアルバータ州で採れるアンモライト
ほどには、表面のアラゴナイト層の厚みがなく、宝石としては扱われていません。

ですが、その輝きは強く、アンモライトの光り方とはまた異なるため、
肋の模様を楽しめる美しい標本として世界中のアンモナイトコレクター
にとって人気のある標本です。

カテゴリー
アンモナイト 中生代

アンモライト②

ロッキー山脈が走る北米大陸の内陸部にあたるベアパウ層からなぜ、
海中生物であるアンモナイト(のちにアンモライト)が発見されるのでしょうか?

青や紫色は希少とされるアンモライト(Ammolite)

それは、白亜紀当時、北米大陸には内陸に内海が存在したからです。
西部内陸海道(WesternInteriorSeaway)と名付けられた内海は、
白亜紀中期から後期、海進により、ロッキー山脈を境界にして
大陸を東と西に二分する巨大な海でした。

東をアパラチア(Appalachia)大陸、西をララミディア(Laramidia)大陸と
よんでいます。

その後、隆起によって海岸線が後退して、海の中にあった地面が陸上にあらわれて
きます。

いわゆる海退が起こると、アンモナイトは粘土質のベントナイトという層に堆積して
埋もれることになったわけです。

堆積された環境によって色がさまざまです。

現在では、軟膏や化粧品、猫の砂にも用いられるベントナイトと
よばれる粘土ですが、この粘土質に覆われたのが良かったのです。

アンモライトにとっては、殻の表面のアラレ石(アラゴナイト)を変質される
ことなく保存でき、方解石に変わることなく、鉄やマグネシウムといった鉱物
に置換することができたのです。

カテゴリー
アンモナイト その他 中生代

アンモライト①

白亜紀後期のカンパニアン紀、北アメリカ大陸のベアパウ層とよばれる地層で保存された、
光輝くアンモナイトのことを「アンモライト」と呼びます。

目にも鮮やかなアンモライト標本(ammolite)

アンモナイトが数千万年の時を経て宝石化したものを、人々は特別に「アンモライト」と
名付けたのは、そう昔のことではありません。

古代の世界中の海にアンモナイトは存在すれど、アンモライトと呼べる石は
北米のBeapaw層だけで見つかっているごくかぎられたアンモナイト化石です。

ベアパウ(Beapaw)層は、カナダ西部のアルバータ州とアルバータ州の東側に位置する
サスカチュワン州を経て、さらに南に下ったアメリカのモンタナ州に至る地層です。

光の当てる角度によって次々と色が変化します。

この地層だけに、宝石の輝きをもつアンモライトが眠っています。

カテゴリー
恐竜

古生代に生きた生物は恐竜!?

恐竜というと、一般的に古生代に生きた生物たちをまとめてさしている
ような理解が多くされているようですが、実際には違います。

恐竜の定義は「直立歩行する爬虫類」です。
そして陸上で生活する動物であることが恐竜を定義する大きな特徴です。

直立歩行するというのは、哺乳類ように足を真下に立てて歩くことを意味していて、骨の構造が関係します。
恐竜図鑑などでは海生爬虫類や翼竜も恐竜と一緒に紹介されている例が多く、読み手はときどきそれら
全部をまとめて「恐竜」だと認識しがちなのですが、本でもしっかり分類されているよう実は異なります。

いずれにせよ、古代に生きた彼らが魅力的な生き物であることには違いありません。
世界には未解明の恐竜たちがまだ多くいるとされています。
これからもっと多くの古代事実が私たちの知るところとなりそうです。