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ネス湖の「ネッシー」のモデル、プレシオサウルス

謎の未確認動物UMA(UnidentifiedMysteriousAnimal)、
「ネッシー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

この世に存在するのかしないのかが分からない未確認動物の代表例として、
ネッシーは、「ビックフット」などに並び世界的に有名です。

ネッシーの名前はネス湖からきています。
ネス湖は、スコットランドとイギリスにまたがる、長さ35km、幅2kmの細長い淡水湖です。
1930年代から現代に至るまで、ネッシーはネス湖に現れる未確認動物として、
数多くの写真や映像に収められてきました。

それらから分かる姿は首がとても長く、体は大きく、中生代の首長竜プレシオサウルスにそっくりでした。
そのことから、ネッシーは大型はちゅう類プレシオサウルスの生き残りだと言われました。
そうしてプレシオサウルスがネッシーのモデルとなったのです。

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中生代 恐竜

恐竜につく名前「ドン」

恐竜の名前に関しては、「〇〇サウルス」以外にも「〇〇ドン」という表現も多いようです。
例えば初めて発見された恐竜のイグアノドンや、一番長い間栄えた鳥脚類のヒプシロフォドンなどです。
このdon「ドン」には「歯」という意味があります。

イグアノドンは「イグアナのような歯をもつ恐竜」という意味があり、
ヒプシロフォドンには「高いうねのある歯をもつ恐竜」という意味があります。
中には「サウルス」という言葉と「ドン」という言葉の両方を持つ恐竜がいます。

それは、カルカロドントサウルスです。
カルカロドントサウルスの命名説は2つあります。
まずは以下のように3個の語群に分けるととらえる説です。

カルカロドントサウルスの歯(Carcharodontosaurus)

カルカロ(karcharos)は「ギザギザの」、ドント(odont)は「歯」、
サウルス(sauros)は「とかげ」という意味です。
これを合わせると、「ギザギザの歯をもつトカゲ」という意味になります。

もう一つの解釈は2個の語群に分ける説です。
「カルカロドント」がホオジロザメ属をさす言葉で、サウルスが「トカゲ」という意味です。
合わせると「サメのような歯を持つトカゲ」です。

カルカロドントサウルスは、まさしくサメのようなギザギザの歯をもつ恐竜で、
どちらもこの恐竜の特徴にぴったり当てはまっているのです。

恐竜の名前の中に「ドン」という言葉があれば、歯が特徴である恐竜だということが、ある程度想像できます。
恐竜につけられた言葉の語源を知ると、いろいろな知識を広げていく上で、とても良い手助けとなりそうです。

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中生代 恐竜

恐竜以外でも「〇〇サウルス」とつく名前がある

恐竜以外にも「〇〇サウルス」とつく名前はあります。
約4000万年前の新生代に生息していたバシロサウルスというヘビのような形の原始的クジラがそうです。

このバシロサウルス、実際はほ乳類だったのですが、発見された当時は恐竜の仲間だと考
えられていて「サウルス」という言葉がつけられました。

他にも恐竜ではないのに「~サウルス」と付いて有名なのは、プレシオサウルス、
エラスモサウルス、クロノサウルスなどがあります。
これらはいわゆる首長竜の仲間です。

首長竜は、陸で恐竜が繁栄していた同じ時代、海で繁栄した首の長いはちゅう類です。
ちなみに、「首長竜」の読み方についてですが、多くの人は一般的に「くびながりゅう」と読むようです。
でも実は音読みが正しく、和名で正式には「ちょうけいりゅう」読むそうです。
音読みだとちょっと首長竜の形を想像しにくいかもしれません!?

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ティラノサウルス 中生代 恐竜

恐竜につく名前「サウルス」

恐竜図鑑などを見ていると、恐竜の名前には「〇〇サウルス」とついたものが多いのに気が付きます。

最も有名ティラノサウルス(tyrannosaurus)

これは「サウルス」という言葉に「トカゲ」という意味があるからです。
未知の巨大なはちゅう類である恐竜に、研究者たちは「〇〇トカゲ」という形で、
次々に名前を付けていったのです。

「〇〇」の部分には、その恐竜の特徴を入れて命名します。
特徴といってもさまざまですが、大抵はその恐竜にみられる体の特徴を表現して名前をつけます。
一番大きな剣竜である草食恐竜ステゴサウルスを例にとってみましょう。

ステゴサウルスの「ステゴ」は「屋根に覆われた」という意味です。
ステゴサウルスは、背中に互い違いにならぶ骨の板が特徴で、
まるで背中全体に屋根が囲ってあるようだったのです。
それで「屋根に覆われたトカゲ」という名前がつきました。

名前をつける際、他にも体の特徴というよりは、恐竜界での相対的な力関係や
その恐竜の影響力などを、そのまま名前として表現したものもあります。

例でいうと、ティラノサウルスやアジアのティラノサウルスと呼ばれるタルボサウルスなどです。
彼らは、その生息地域における食物連鎖の頂点に君臨していた恐竜とみなされています。
その最強ぶりはそのまま名前に反映されています。

ティラノサウルスの「ティラノ」は「暴君」という意味を持っていますし、
タルボサウルスの「タルボ」は「警告する」という意味があります。
一言でいえば、「近づいたら一溜りもなりほど危ない恐竜」といったところでしょうか。

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ティラノサウルス 中生代 恐竜

ティラノサウルスとは

約6500万年前の中生代白亜紀といわれる時代、北アメリカに生息した恐竜です。

t-rexことティラノサウルス

ティラノサウルス・レックス(通称T-rex)ともよばれる肉食恐竜で、
日本では他の読み方に「ティランノサウルス」などがあります。

学名ではTyrannosaurusと書き、その名前の由来はギリシア語からきています。
ギリシャ語でテュランノスという言葉が「暴君」という意味をさし、
サウロスという言葉が「とかげ」という意味をさしています。
この二つの言葉を合わせて、「暴君とかげ」という意味になります。

rexというのはラテン語で「王」を意味します。
日本語では「レックス」とか「レクス」と発音します。
ティラノサウルスは恐竜の王として食物連鎖の頂点に君臨するほど
すごい生き物だという称号を与えられたのです。

最強の肉食恐竜で、かつその化石は非常に見つかりにくいということから、
希少価値という点でも注目されている古代生物です。

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ティラノサウルス 中生代 恐竜

ティラノサウルスの力自慢

ティラノサウルスは強い恐竜として有名ですが、どれくらいの力があるのでしょう?

まずはアゴの力です。
ティラノサウルスは、その太くて大きな歯であらゆるものをくいちぎって食べていたようです。
噛み切る力は3トンとも言われています。
キロに直すと3000kg。

現存する生き物で強いとされるワニの噛む力はおよそ500キロ~1トンですから、
どれだけティラノサウルスの噛む力が強いかが想像できます。
獲物を骨ごと砕くほどのアゴの力を持っていたのです。

さて、次は腕についてです。
ティラノサウルスの腕はその全体像から比べるととても華奢で驚くほどですが、
一体腕にはどれくらいの力があったのでしょう?

車に襲いかかるティラノサウルス

これまで発掘された化石からの研究によれば、およそ500キロの物を持ち上げられるくらいの
力は備えていたのではないかと考えられています。
あくまでも予測ですが、これが本当だったらすごいことです。

ティラノサウルスの腕の長さは、大柄の人間が持ち合わせている程度しかないのです。
いくら大柄な人間でも、腕だけで500kgもの重いものを支えられることはできないでしょう。
ティラノサウルスの前足は細いと認識されていますが、実は力は相当なものだったようです。

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ティラノサウルス前足について

前足の使い道については、研究者を長い間悩ませてきました。
使い道に関して論じられている説はいろいろありますが、最近ではティラノサウルスが
立ち上がるときの支えとして前足を使っていたのではないかという説を支持する人が出てきています。

ティラノサウルス前足(tyrannosaurus)

なぜそのように考えられるのでしょうか。

それは、発掘されていたティラノサウルスを調べると、
鎖骨(さこつ)が何度も骨折した跡が見つかったからです。

鎖骨というのは、前足の付け根にある骨です。
付け根が何度も骨折していたということは、しゃがんだ体勢から立ち上がるときに、
前に重心を傾けて前足に体重をかけていたのではないかと想像できるというわけです。

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ティラノサウルスの腕の力

ティラノサウルスと言えば、あの強靭なアゴに力強い肢、そしてギザギザの歯と
強そうなイメージがつきものですが、一つ気になるのはあの極端に細い前足です。

ティラノサウルス全身骨格(Trannosaurus)

全長は、大きいものでおよそ13mほどもある巨体なのに、
その腕の細さといったらちょっと異様なほどです。
口に前足(手)が届かないほどの短さです。

これまで発掘された化石から調べると、腕を構成する上腕骨とよばれるものが40cm程度、
尺骨と呼ばれるものが30cm程度のようです。
Sue「スー」の愛称で知られる全長13mのティラノサウルスでも、前足全体の長さは90cm程度です。

70c~90cmの長さでは、力の出方も人間とそんなに変わらないのではないか
と思う人もいるかもしれません。
でも、骨の太さが違います。
太い骨についている筋肉量は相当なものだったと考えられています。

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人物・植物 恐竜

最初に恐竜を発見した人物、ギオテン・マンテル

ギオテン・マンテルは初めて恐竜を発見した者として考古学界で有名な人物です。
マンテルはイギリスで靴屋の息子として生まれ、医者をするかたわら、余暇をみつけては
化石の発掘や採集をし、最初の恐竜「イグアノドン」を大発見をし、古生物学者にもなりました。

時は19世紀の初頭、ヨーロッパでは化石発掘のブームの波が押し寄せており、
あの首長竜「プレシオサウルス」を発見した同国出身の女性の化石発掘者
メアリー・アニングにも触発されて、マンテルも化石発掘に熱を入れていました。
(ギオテン・マンテルはメアリー・アニングと一つ州を挟んで隣の州に住んでいました。)

恐竜であるイグアノドンは、現生の動物イグアナとは生物学的に全く関係はありません。
ではなぜこの名前がついたのでしょうか。

それは、発見されたイグアノドンの歯がひし形をして、
ふちにギザギザがあるところがイグアナの歯に似ていたからです。
発見してすぐにマンテルはフランスの解剖学者であり古生物学者の権威、ジョルジュ・キュビエ
に見せましたが、キュビエはゾウかサイの歯だろうといって大発見を認めませんでした。

ですが、マントルはあきらめずにイグアノドンの歯をより多く収集して、1825年、ついにこの
未知なる生物にイグアノドン(イグアナの歯という意味)という正式な学名を与えることに成功しました。

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恐竜

世界で初めて発見された恐竜

初めて学名がついた恐竜として有名なのは、メガロサウルスですが、
初めて発見された恐竜はイグアノドンです。

イグアノドンは、白亜紀前期、イギリスやベルギーなどの地に生息していた約7~9mの鳥脚類です。
1822年頃に発見された当初はイグアノドンの化石はほ乳類の化石ではないかと考えられていました。

でも、マンテルという人物が巨大な生物の歯として結論づけられてからは、地球上には遠い昔
未知の生き物である巨大なはちゅう類が生息していたと認識されるようになりました。
これがきっかけで「恐竜」という言葉や分野が詳しく研究されることとなります。