バルト海周辺で採れるバルティック琥珀は、
他の産地と異なる特徴がいくつかあります。
そのひとつに、割れ目がたくさんあることです。
また、黄鉄鉱という鉱物が結晶化しているという点も特徴的です。
他の産地の琥珀で、それらの特徴をもった標本はほとんど見つかっていないのです。
もし、バルティック琥珀の中に、虫が内包されていたら、
虫の周りに白く濁った部分がないか確認してみてください。
これも、バルティック琥珀に特有のものです。
樹脂に閉じこめられた虫たちは、時間を追って腐敗していきます。
そのとき、虫の体の中から外に出たものが、樹脂と混じり合います。
樹脂と排出物が混ざった結果、樹脂が白く濁るという現象が起こるのです。