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バルト海産の琥珀

琥珀は、木の樹液からできた化石ですので、古代に木がある
場所ならば、世界中で見つかるともいえます。

バルト海産のクモ入り琥珀

ですが、ほとんどの産地は産出量が少なかったり、美しさにおいての
商業的価値が低かったりして、化石として多く出回ることがありません。

そんな中、バルト海産琥珀における存在は、商業的価値においては
ドミニカと並んで、一級品と称されています。

琥珀に内包された蜘蛛(拡大)

バルト海周辺で産出される琥珀の量においては、世界で流通される
ほとんどを供給しており、あらゆる装飾品に施されています。

バルト海の琥珀は、いわゆる「青い大地(Blueearth)」と
よばれている地下の水脈の下に横たわる層からみつかります。

この地層の年代は、恐竜時代が終わる白亜紀の後の時代、
第三紀の後期始新世から前期斬新世にあたります。

ポーランド産虫入り琥珀

これらは約5000万年から3500万年前の地層です。
バルト海周辺でみつかる琥珀は、「バルティック琥珀」と呼ばれています。