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世界の化石産地【クジラの谷】

・エジプト・カイロの南西約200km、ファイユーム県の砂漠地帯です。
・クジラの谷(ワディ・アル・ヒタン)はガバル・ゴハンナム「地獄の山」の麓に広がっています。
・昔から砂漠にいるはずのない正体不明の動物の骨が散乱していたため
「地獄の山」と呼び人々は恐れました。

・この正体不明の動物は、約4000万年前の海洋生物や原始クジラの化石(バシロサウルス)です。
・約400体以上のクジラの化石がみつかってることから「クジラの谷」と呼ばれています。
・なかでも20mを超える蛇のように長い体に、水かきのついた前肢と退化した後肢がついた
バシロサウルスの化石が発見され、クジラが陸上生物から水棲生物に進化したことが確認されました。

・4000年前頃、この一帯はテチス海の沿岸部で浅い海であったとされています。そのためサメ類や貝
などの海生動物のほか、マングローブ林や植物、爬虫類の化石などもみつかっています。
・2005年世界自然遺産に登録されました。(バシロサウルス=トカゲの王様という名前は
発見された当時、巨大な海生爬虫類の仲間と考えられたためです。)