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世界の化石産地【メッセル・ピット(メッセル採掘場)】

・ドイツ、ヘッセン州にある村メッセル近くの油母頁岩の採掘跡地です。
(油母頁岩=オイルシェールとは、有機化合部と含む黒褐色の頁岩で
蒸留によって石油やガスが生じます)
・1995年世界自然遺産に登録されました。

・始新世(約5500万年前〜約3800万年前)の哺乳類の化石が多く発掘されます。
・保存状態が非常によく、完全な骨格の化石から羽毛や皮膚の痕跡までわかる化石が発掘されています。

・一帯の主な岩石、油母頁岩(オイルシェール)は泥と枯れた植物が湖の底に
無酸素状態でゆっくりと堆積しできたものです。この無酸素状態が化石の腐敗を
とめ、世界一といわれる保存状態のよい化石を産出しています。

・1983年、約5000万年前(始新世中期)の地層から最古の霊長類「イーダ」が
ほぼ完全な形で発掘されました。
・2009年、コリン・ダッジ著の「ザ・リンク ヒトとサルを繋ぐ最古の生物の発見」で
「イーダ」が世界中のメディアで注目されました。

・1970年代、メッセル・ピットはゴミ処理場の建設計画がありましたが、
市民の反対運動等により中止となりました。