琥珀(こはく)は、樹脂(じゅし)とよばれるものが長い時間をかけて化石になったものです。
では樹脂とは何か?

樹脂は樹液(じゅえき)が木の外に出たときに固まったものです。
樹液とは、木の中心部分で作られ、栄養物を運ぶ液体です。
この樹液、木の皮が裂けたりして中身がむきだしになった際に、
木を守ろうとしてネバネバとした液体となって出てきます。
ネバネバ状の液体であるのは、木から病気の元となる物質を入れないようにしたり、
虫たちが木の中に入ってくるのを避けるようにするためです。
ちょうど、みなさんが擦り傷を作ったときに、傷口に軟膏をぬったり、
消毒液をかけて皮膚の健康を守るのと似ていますね。
まとめると、次の通りです。
樹液が樹皮からにじみ出て、硬くなったものが樹脂です。
木の皮が避けたり、枝が折れたりして出てきた樹脂が、地面に落ちます。
土にだんだん樹脂がたまっていき、ある地層の中で数百万年、
数千万年の間にじっくり化石化すると琥珀になるというわけです。