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哺乳類の大型化

哺乳類は恐竜の絶滅後、いかにして大型化したのでしょうか。
2010年11月26日アメリカの科学誌サイエンスが「哺乳類が恐竜絶滅後
どのように大型化していったかについて解明した」とする論文を発表しました。

この発表によると、恐竜がいた時代の哺乳類の平均的大きさは
ウサギの赤ちゃんからビーグル犬程で、重さは1〜10キロ程と小さかったようです。

しかし、6500年前に恐竜が絶滅すると急速に大型化しおよそ
2500年後には最大で1000倍もの大きさに進化したとされています。

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最古の哺乳類

現在みつかっている中で最古の哺乳類は、中生代三畳紀後期(約2億2500年前)に生息した「アデロバレシウス」です。1989年アメリカ・ニューメキシコ州で自然史科学博物館のスベンサー・ルーカス博士らにより発見されました。

「アデロバレシウス」とはギリシャ語で「隠れた王者』を意味します。
姿は、頭は人間の爪ほどで尾までの長さが約10㎝程と現在のトガリネズミのような外見をしていました。
アデロバレシウスは恐竜と違い夜活動ができる夜行性でした。

夜に活動出来たのは、アデロバレシウスが自らの体内から
体温を一定に保つことのできる内温性の哺乳類だったからです。

また発達した聴覚で昆虫のかすかな動きをとらえ捕まえて食べていたようで、
この特徴も夜に活動できる原因のひとつだったのではないかと考えられています。

アデロバレシウスの生態についてはまだ分からない点もありますが、
卵を産んで繁殖をしていたようで現在の哺乳類とは異なる点も多いようです。

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小さなコイン「貨幣石」

貨幣石(かへいせき)は新生代第三紀(約6500万年前〜180万年前)
に繁栄していた大型の有孔虫です。
形状が貨幣に似た円形状であることからラテン語の「小さなコイン」
を意味する『ヌムリテス』という名前がつきました。

和名は貨幣石(かへいせき)といい、学名=Nummlites(ヌムリテス)といいます。

貨幣石は生存していた時期が比較的短く、世界各地で
発見されているという点で、示準化石として用いられます。
(示準化石は地層の対比や地質時代決定に役立つ化石のことです。標準化石ともいいます。)

日本では熊本天草や小笠原、西南諸島で発見されています。
星の砂と同じ有孔虫ですが、大きさは非常に大きく直径10㎝を超えるものもあります。
内部はらせん状に規則正しく並んだ無数の室に分かれています。
エジプトのピラミッドで使われた岩石に貨幣石が含まれていたことで有名です。

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砂ではない!?星の砂

沖縄の海や土産物屋で目にする「星の砂」砂という名前がついていますが、

実は砂そのものではありません。

その正体は『バキュロジプシナ』という有孔虫(ゆうこうちゅう)の殻です。

有孔虫とはアメーバーの一種で一つの細胞からなっています。
有孔虫には浮遊するものと底生(ていせい)するものがいて、星の砂は後者にあたります。

珪藻やハプト藻といった名前の藻類と共生しているのです。
その星の砂の生活の場は、この共生藻が光合成を行う為、
サンゴと同じ光の届く浅い海の底です。

また、共生藻の力を借りて海中の二酸化炭素をため、
炭酸カルシウムの殻を作りあげていくのです。

そしてこの炭酸カルシウムの殻は、サンゴとともにサンゴ礁の
生存においてとても重要な役割を果たしています。
星の砂の体長は約数百μm〜数mmで、寿命は一年半ぐらいです。

他に同じ様な有孔虫に「太陽の砂」と呼ばれる『カルカリナ』があります。
『カルカリナ』も『バキュロジプシナ』とともに星の砂の大部分を占める
有孔虫にあたるのですが、中央部がバキュロジプシナより丸く、
突起の先端部が丸みを帯びている事から「太陽の砂」と呼び分けられることがあるのです。

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首長竜は恐竜ではなかった!?

首長竜のひとつエラスモサウルス
首長竜のひとつエラスモサウルス

映画ドラえもん「のび太の恐竜」でピー助のモデルとなった『フタバサウルス』や
ネッシーのモデルとなった『プレシオサウルス』・・・
実は恐竜ではないということを知っていましたか?

『フタバサウルス』や『プレシオサウルス』は、恐竜と同じ時代に
海に住んでいた「首長竜」とよばれる爬虫類なのです。

でも恐竜も爬虫類の仲間。
名前も見た目も恐竜っぽいのに「首長竜」が恐竜でないいわれは何なのでしょうか。

決定的違いは恐竜の代表的特徴である直立歩行が出来ない点です。

また、2011年の夏に米科学誌のサイエンスに、恐竜とは異なる大きな特徴が発表されました。
それは首長竜は卵ではなく赤ちゃんを産んでいたというものです。
恐竜は卵を産んでいたから大きな違いですよね。

この発見は、米カンザス州で1987年に発掘された7800万年前の
大人の首長竜の化石調査でわかりました。
体長4.7メートルの大人の首長竜の腹部に
体長約1.5メートルの胎児の骨が収まっていたのです。

赤ちゃんを産む=胎生。これは古代海生爬虫類にもみつかっています。
例えば、体形がイルカに似ている『イクチオサウルス』は
一度に複数の小さな子供を出産していました。

これは卵を胎内で孵化させてから産み落とす(卵胎生)で、首長竜の出産とは違います。
首長竜は胎内で大きく育てた子供を一度に一頭出産していました。
ただ、この一頭というのは時には双子や三つ子などもあったのでは?と言われています。

そのため、同じクジラやイルカの様に群れをなし大事に
子育てをしていた可能性があるとも言われているのです。

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その他 新生代

言葉の「マンモス」と生き物の「マンモス」

「マンモス」という言葉は、“巨大さ”を表す形容詞として、
われわれ現代人にとってなじみ深い言葉です。
日本でも「マンモス校」や「マンモス都市」といった言葉で用いられています。

「マンモス」には①新生代に生きた巨大なゾウ、という意味と、
②「巨大な」という形容詞の2つの意味があるようです。
一体どっちが先にできた言葉なのでしょうか?

卵が先か、鶏が先か…といった話に似ています。
どうやら正解は①の「新生代に生きたゾウ」のようです。

新生代の巨大生物マンモス 復元CG
新生代の巨大生物マンモス 復元CG

 

マンモスという生物は、あまりに巨大であるため、これが派生して
“巨大さ”を表す形容詞となったのです。
名前そのものから言葉の意味を作ってしまうほど、
人間から見てマンモスは偉大で大きな存在だったのです。

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その他 中生代

ネス湖の「ネッシー」のモデル、プレシオサウルス

謎の未確認動物UMA(UnidentifiedMysteriousAnimal)、
「ネッシー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

この世に存在するのかしないのかが分からない未確認動物の代表例として、
ネッシーは、「ビックフット」などに並び世界的に有名です。

ネッシーの名前はネス湖からきています。
ネス湖は、スコットランドとイギリスにまたがる、長さ35km、幅2kmの細長い淡水湖です。
1930年代から現代に至るまで、ネッシーはネス湖に現れる未確認動物として、
数多くの写真や映像に収められてきました。

それらから分かる姿は首がとても長く、体は大きく、中生代の首長竜プレシオサウルスにそっくりでした。
そのことから、ネッシーは大型はちゅう類プレシオサウルスの生き残りだと言われました。
そうしてプレシオサウルスがネッシーのモデルとなったのです。

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その他 古生代

魚が大活躍!デボン紀

デボン紀は魚類が進化発展を遂げた時代として有名です。

新生代第3紀サカナ化石

人間は骨を持つ脊椎動物ですが、魚は初めに脊椎をもった動物ですので、
言ってみれば我々の大大先輩にあたる生物です。

魚類は大きく分けて6つのグループに分けられますが、
全てのグループがそろっていたのは、古生代のデボン紀だけです。
2グループは絶滅してしまいました。

進化の上で欠かせないのが「アゴ」についてです。
初期の魚類にはアゴがありませんでした。
アゴがないので口を閉じるということができず、海水やどろをそのまま飲み込んでいました。

栄養に関しては、飲み込んだ中にあるわずかなものしか吸収できなかったのです。
1億年たった後、アゴのある魚が誕生しました。
アゴを得たことで、今度は栄養のある大きな生き物をかむことができます。
こうやって魚類は効率よく栄養をとって体を大きく成長させていったのです。

有名なのは、古生代最大の「ダンクルオステウス」という種です。

強靭なアゴをもつ古代魚ダンクルオステウス

ダンクルオステウスはぜんちょうがおよそ6メートルもある巨大な魚でした。
頭や体の前部分が骨でできた鎧で覆われている、とても頑丈な魚です。

強力なアゴをもっていて、海の中の食物連鎖の頂点にいた1種です。
魚類はその後、鎧があると動きにくいという理由で、
現代のように素早い動きができる魚に進化していくのです。

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その他 人物・植物

二足歩行する動物

現存している動物は、ほとんどが四本足で歩く動物、いわゆる四足歩行の動物です。

でも、ごくわずかですがいつも二足歩行している動物がいます。
どんな動物か思いつきますか?

答えは、我々ヒト、もうひとつは鳥です。常に二足歩行で生活しているのはこの2種類。でも両者には進化の違いがあります。

人間は進化するに従ってだんだんと二足歩行するようになりました。

一方恐竜から分かれて進化した鳥類は元々二足歩行していた動物だといえます。

実は、カンガルーも二足歩行している哺乳類です。カンガルーは、後ろ足が太く、異様に発達していて、尾がとても長い生き物です。

何となく恐竜の獣脚類に近い骨格をしていますね。彼らは四本の足で歩くよりも二足歩行したほうが少ない消費エネルギーで効率よく移動できるのです。

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その他

生痕化石って何?

恐竜のウンチが化石になったように、生物そのものの化石でなく、その生物が活動した痕跡が
わかるような化石のことを生痕化石(せいこんかせき)といいます。
生痕化石は他にもいろいろあります。 

アロサウルスの足跡化石(Allosaurus)

コエロフィシスのウンチ化石

 例えば、恐竜などが歩いた跡がわかる足跡化石や、海底の泥を這った跡がわかる
三葉虫などの這跡化石といったもの、巣穴の跡なども生跡化石となります。
珍しいですが、生物そのものの化石と生跡化石が同時に見られるケースもあります。

たとえば、草食恐竜トリケラトプスがいるとします。トリケラトプスが化石として見つかったとして、
もしその背中にティラノサウルスによって負った傷があったとすれば、それはトリケラトプスの化石である
と共に、その捕食者ティラノサウルスが生きていたという証の化石、すなわち生跡化石であるともいえます。

他には、シアノバクテリアという細菌が酸素を作る過程で作られた
「ストロマトライト」という岩石も生痕化石に入ります。

縞模様が特徴のストロマトライト(Stromatolite)