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中生代 恐竜

恐竜界における父親の子育て(その2)

卵を抱え温めていたとされるのが父親であるとされるトオロドン。
この推察のもうひとつの理由となる点が「骨髄骨(こつずいこつ)」の有無です。
「骨髄骨」とは足のなかでも大きな骨にあたる、大腿骨(だいたいこつ)の内側にある骨です。

骨髄骨は、鳥類のメスの産卵時期のみに現れる特殊なもので、ここから殻の原料となるカルシウム
やリンが供給されていたようです。(この骨髄骨はティラノサウルスなどにもあったとされています。)

卵を抱き抱えていたトロオドンの恐竜の骨を調べた結果、
産卵時期に特徴的なメスの骨髄骨は発見されませんでした。
骨髄骨がなければオスという可能性が考えられます。
もちろん骨髄骨が発見されなかったといって、卵をあたためていたのが確実に
オス(=父親)であるとはいいきれませんが、父親が育児に関わっていた
可能性を示唆する、新たな発見になったようです。