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ゾルンフォーフェン化石(その3)

サンゴ礁のラグーンに積み重なって出来たものが石版石炭岩です。
ドイツ語で板状石炭岩を意味する”Plattenkalk”と呼ばれていて、
この言葉にはこの層が横に連続するという意味も含まれています。

実際に石版石炭岩は周辺の町にも広がっているのです。
「白ジュラ」と呼ばれる層は、クリーム色をした石版石炭岩です。
その特徴は、板状に一枚一枚はがせることです。

ゾルンフォーフェンで発見されたアンモナイト

そのため、化石はレリーフ(浮き彫り)のようにクッキリと痕跡が残ります。
この特徴と特殊な環境によってとても素晴らしい化石が採掘されるのです。

また、ジュラ紀のラガシュテッテンには有名なホルツマーデン頁岩や
モリソン層があります。(※ホルツマーデン頁岩はドイツ南部、
モリソン層はアメリカのコロラド州を中心に広がっています。)

ゾルンフォーフェンにはこの二つの層にない特徴があります。
それが、陸と海の動植物といった全体の化石が発見されていることです。

ゾルンフォーフェンでは今日まで約600種以上の化石が発見されています。
最初は、建築材料として石炭岩を採掘している際にみつけた始祖鳥の発見でした。

始祖鳥ことアーケオプテリクス(Archaeopteryx)

本当はもっと前から化石の採掘がなされていたのかもしれません。
でも偶然の大きな発見が人々に夢と希望をあたえたのでしょう。
また抜群の保存状態の化石たちに採掘意欲がかきたてられるのでしょう。

始祖鳥以外にも、アンモナイトにトンボやエビなど
どれも立派で目を引く化石次々に発見されています。