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その他 新生代

中国で、未知の人類の化石発見!!

2012年3月、中国南部(中国広西チワン自治区)で1989年見つかった石器時代
の骨が分析され、その結果「未知の人類のものかも知れない」と議論をよび、
話題となっています。

未知の人類は発掘現場の「馬鹿洞」にちなんで「馬鹿洞人」と呼ばれています。
特徴は平たい顔、幅広の鼻、突出した顎と眉弓、大きな臼歯、
分厚い頭蓋骨と現生人よりも原始人に近いようです。

見つかった骨は、およそ1万4500年〜1万1500年前のものと考えられ、
比較的新しい時代のものです。

この時代はネアンデルタール人や他のヒト属の種は全て絶滅したと
考えられている時代のため、これが事実だとすると、
また新たなヒトの歴史がうまれてくることになりそうです。

ネアンデルタール人の頭部

研究者からは「当時、現生人類は異なる種と共存していた可能性がある」
といったものや、「現生人類が多様性に富んでいることを示したもの」
といったように様々な意見がでており、まだまだ決着はつかないようです。

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その他 新生代

栃木でクジラの全身化石発見

2012年、栃木県宇都宮市の鬼怒川河川敷で約1千万年前の
クジラの化石が発見されました。

1千万年前というと中新世の時代、海に進出したクジラ類も
多様化したといわれている時代です。

発見されたクジラは耳の骨の特徴からナガスクジラの一種とみられ、全長約8m、
頭の骨は口先から後頭部までが1.2〜1.4m程度で成体と推定されています。

でも何故、海のない栃木県でクジラの化石が発見されたのでしょうか?
それは1千万年前の関東平野は海底であり、化石が発見された宇都宮は、
内湾により赤潮が発生しやすい状況であったことに起因します。

魚などが住める様な環境ではないおかげで、死んで海底に沈んだクジラが
食い荒らされることなく、また流されにくい内湾の場所であったために、
全身の化石が発見されるに至ったようです。

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その他 新生代

クジラの年齢の調べ方

クジラの年齢はどうやって調べるか知っていますか?
クジラは大きく分けて、「ヒゲクジラ」と「ハクジラ」の2種類があります。

ハクジラ亜目の小型種にあたる「イルカ」

ヒゲクジラの仲間の年齢は、耳垢で調べることが出来るのです!
ヒゲクジラは、暖かい海と寒い海とを回遊していて、耳垢に1年ごとに
明暗の層ができるため、その層を調べると年齢がわかります。

一方のハクジラは、歯で年齢が分かるのです。
歯を輪切りにすると断面に木の年輪の様な縞模様があり、
この縞模様から年齢を推定します。

ハ(歯)クジラには歯が、ヒゲ(髭)クジラには歯の変わりに
歯茎が変化した髭が存在します。

ヒゲクジラは、14種あるのに対して、ハクジラは60種以上もあります。
ヒゲクジラの代表種は、現生最大種のシロナガスクジラです。
ハクジラにくらべて、頭部が大型化する傾向にあります。

一方、ハクジラの大半はイルカが占めています。
イルカは分類学的にはクジラのグループに属しています。
ハクジラ亜目の小型の種を、慣習的にイルカと呼んでいるのです。

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その他

世界の化石産地【リバースレー哺乳類化石地域(Riversleigh Fossil Fields)】

・オーストラリア・クイーズランド州北西部にある哺乳類化石発掘地域です。

・南オーストラリア州南東部のナラコートとともに1994年、
世界自然遺産に登録されました。
・26個の鐘乳洞(洞窟)で、約20万年前〜50万年前の動物の化石が多数発見されています。

・この地域は約2億年前〜2千年前は石灰石で形成されていました。
その後、海面が低くなって海面上に浮上し地下水が石灰石を浸食して洞窟が誕生した
ようです。(鐘乳洞とは石灰岩が地表水や地下水によって浸食されてできた洞窟です)

・発掘される化石は石灰岩層のなかでよい状態で保存されており、
生物の進化の過程をしる貴重な手がかりとなっています。
https://www.kaseki7.info/c/wp-admin/post-new.php#edit_timestamp
・オーストラリア最多の哺乳類化石発掘地であり世界で最も重要な化石埋蔵地の一つです。
・コアラやウォンバトの祖先との祖先とされているディプロトドンやフクロライオン、
カモノハシなど多数みつかっています。

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その他

世界の化石産地【カルー盆地(karoo Basin)】

・南アフリカの中央に40万k㎡にわたり海抜1500m以上に広がってる乾燥した盆地です。
・カルー(Karoo)とは、南アフリカ先祖のコイ族の言葉で「乾燥した土地」の意味です。

・古生代後期〜中生代前期の陸上に堆積してできた地層で4層に分けられます。
・4層はペルム紀氷河期で始まり火山活動期で終わっています。

・カルー盆地にはPT境界層がありこの時代を生きた生物の化石が多く発見されています。
(P-T境界とは古生代と中生代の境目にあたる地質年代区分用語で、
史上最大級の大量絶滅が発生した時をさします。)

・リストロサウルス、ゴルゴノブス、ディイクトドン、リカエノプラス
などの化石が発見されています。

・P-T境界の大量絶滅を調べるうえでカルー盆地(化石)が調査されることがあります。
・最近ではカルー盆地がシェールガスの開発地として注目されています。
(シェールガスは頁岩【shale】(堆積岩の一種)層から採れる天然ガスです。)

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その他

世界の化石産地【マンゴ国立公園(Mungo National Park)】

・オーストラリア、ニューサウス・ウェールズ州西部の
約4億年前の湖底が剥き出しになった砂漠地帯です。

・世界遺産「ウィランドラ湖群地域内」(WillandraLakesRegion)の一部です。
・2005年、氷河期(約2万年前)の人類の足跡が457個発見され話題になりました。

・1ヶ所からみつかった足跡数としては最多で、オーストラリア最古といわれています。
・足跡は13㎝程度の子供と思われるものから30㎝のものまであり、
推定身長が2mぐらいの人が時速20㎞程度で走った形跡もみられたようです。

・この大きな足跡は「ヨーウィー」(Yowie)のものではないかと、
地元ミステリー好きの間で噂にもなったようです。
(ヨーウィとは先住民アボリジニ達の間で語り継がれている謎の生物です)

オスのエミュー

・人の足跡の他、大型鳥類のエミューやカンガルーの足跡も発見されています。
・石器に古代の炉辺や貝塚なども発見されていて、
人類がオーストラリア大陸で生活し始めた太古の様子がうかがえます。
(炉辺とは、囲炉裏のそばのことです。太古とは、
大昔のことで、ここでは約4万年前ごろをさします)

・1968年に火葬された世界最古の女性の骨が発見され、
その後、男性の骨も発見されました。

・調査によって一度は女性の骨は26000年前、男性の骨は62000年前と判定
されましたが、再調査により両遺骨は4000万年前のものとされました。

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その他 中生代

世界の化石産地【イシワラスト国立公園【Ischigualasto Provincial Park)】

・アルゼンチン北西部のサン・ファン(SanJuan)州にある広大な州立公園です。
・イシワラスト州立公園の周囲には珍しい形や色の石が存在します。

・(CanchadeBochas)には恐竜のタマゴと思わせる直径10〜20㎝程の丸い石が転がっています。
・2000年に世界自然遺産に登録されました。

・約2億3000万年前(三畳紀時代)の地層がむき出し状態で広がっています。
・まるで月面世界のようなので現地の人々は「月の谷(VALLEDALUNA)」とよんでいます。

・1986年、約2億2800年前の地層から地球最古の恐竜といわれる「フレングエリサウルス」が発見されました。
・恐竜化石の他、爬虫類の骨や痕跡が数多く発掘されています。

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アンモナイト その他 中生代

アンモライト①

白亜紀後期のカンパニアン紀、北アメリカ大陸のベアパウ層とよばれる地層で保存された、
光輝くアンモナイトのことを「アンモライト」と呼びます。

目にも鮮やかなアンモライト標本(ammolite)

アンモナイトが数千万年の時を経て宝石化したものを、人々は特別に「アンモライト」と
名付けたのは、そう昔のことではありません。

古代の世界中の海にアンモナイトは存在すれど、アンモライトと呼べる石は
北米のBeapaw層だけで見つかっているごくかぎられたアンモナイト化石です。

ベアパウ(Beapaw)層は、カナダ西部のアルバータ州とアルバータ州の東側に位置する
サスカチュワン州を経て、さらに南に下ったアメリカのモンタナ州に至る地層です。

光の当てる角度によって次々と色が変化します。

この地層だけに、宝石の輝きをもつアンモライトが眠っています。

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その他

世界の化石産地【メッセル・ピット(メッセル採掘場)】

・ドイツ、ヘッセン州にある村メッセル近くの油母頁岩の採掘跡地です。
(油母頁岩=オイルシェールとは、有機化合部と含む黒褐色の頁岩で
蒸留によって石油やガスが生じます)
・1995年世界自然遺産に登録されました。

・始新世(約5500万年前〜約3800万年前)の哺乳類の化石が多く発掘されます。
・保存状態が非常によく、完全な骨格の化石から羽毛や皮膚の痕跡までわかる化石が発掘されています。

・一帯の主な岩石、油母頁岩(オイルシェール)は泥と枯れた植物が湖の底に
無酸素状態でゆっくりと堆積しできたものです。この無酸素状態が化石の腐敗を
とめ、世界一といわれる保存状態のよい化石を産出しています。

・1983年、約5000万年前(始新世中期)の地層から最古の霊長類「イーダ」が
ほぼ完全な形で発掘されました。
・2009年、コリン・ダッジ著の「ザ・リンク ヒトとサルを繋ぐ最古の生物の発見」で
「イーダ」が世界中のメディアで注目されました。

・1970年代、メッセル・ピットはゴミ処理場の建設計画がありましたが、
市民の反対運動等により中止となりました。

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その他

世界の化石産地【クジラの谷】

・エジプト・カイロの南西約200km、ファイユーム県の砂漠地帯です。
・クジラの谷(ワディ・アル・ヒタン)はガバル・ゴハンナム「地獄の山」の麓に広がっています。
・昔から砂漠にいるはずのない正体不明の動物の骨が散乱していたため
「地獄の山」と呼び人々は恐れました。

・この正体不明の動物は、約4000万年前の海洋生物や原始クジラの化石(バシロサウルス)です。
・約400体以上のクジラの化石がみつかってることから「クジラの谷」と呼ばれています。
・なかでも20mを超える蛇のように長い体に、水かきのついた前肢と退化した後肢がついた
バシロサウルスの化石が発見され、クジラが陸上生物から水棲生物に進化したことが確認されました。

・4000年前頃、この一帯はテチス海の沿岸部で浅い海であったとされています。そのためサメ類や貝
などの海生動物のほか、マングローブ林や植物、爬虫類の化石などもみつかっています。
・2005年世界自然遺産に登録されました。(バシロサウルス=トカゲの王様という名前は
発見された当時、巨大な海生爬虫類の仲間と考えられたためです。)